愛犬の副腎クリーゼの記録

昨年、愛犬ボストンテリアのボーノが副腎クリーゼを起こして入院し、アジソン病であることが判明したことは、以前のエントリーで書きました。
その際の血液検査の結果を、まとめて掲載しようと思います。

結論から言うと、急性副腎クリーゼだったため、数値の改善もかなり早かったようです。
長期間に渡って副腎不全が続いた場合は腎関連の数値も悪化しやすいのですが、急性な分、治療反応性が良好で、腎関連の数値も一気に改善しました。
以下、数字を時系列で掲載していきます。

・2014/9/20 12:49 救急病院入院時

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 129.7 7.71 >140 4.2
基準値 141.0~152.0
mEq/L
3.5~4.8
mEq /L
9.2~29.2mg/dL 0.4~1.4mg/dL

Kがかなり高く、これに伴い不整脈を起こしていました。
(心電計の音が途切れるほどの重度の不整脈)
Na低値と併せ、血液中のミネラルバランスが崩壊していることがわかります。
また、BUNの数値から、急性腎不全が疑われました。
即点滴開始。

 

・09/20 14:27 治療開始から2時間

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 125.9 4.80 検査なし 検査なし

輸液治療でカリウム値が一気に下がります。(7.71→4.80)
Na、Clがまだ上がってきません。

 

・09/20 19:56 治療開始から7時間

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 135.2 4.91 121.7 2.0

Naが上がってきました。
BUN、クレアチニンも反応し始め、腎臓の状況も改善傾向に入ってきたようです。
見た感じ、本人はまだぐったり。

 

・09/21 07:02 治療開始から14時間

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 139.7 3.45 68.7 0.8

BUNはまだ高いですが、クレアチニンが正常値に入りました。
運悪くこの日は日曜日。検査会社はお休みです……。
ACTH試験(負荷試験)結果は22日の月曜日になるとのこと。
ですが、簡易検査でコルチゾール値が上がっていないことが確認できていたので、フロリネフでの治療が開始されました。

 

・09/21 16:02 治療開始から28時間

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 144.7 3.48 検査なし 検査なし

Na値がやっと基準値を超えました。

 

・09/22 09:26 治療開始から45時間

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 143.2 3.08 4.3 0.3

腎関連数値も一気に改善し、慢性腎不全は免れたようです。

 

・09/22 20:26 治療開始から56時間

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 141.6 3.23 21.8 0.6

一時下がりすぎてしまったBUN、クレアチニンも正常値に戻りました。
ボーノも少し元気になってきたのか、会いに行くと目で追ってきます。(まだ見た目ぐったりですが)
ACTH負荷試験の結果が出ました。ACTHを投与してもコルチゾール値が全く増えていません。
アジソン病確定です。

 

・09/23 09:48  退院直前

血中ミネラル濃度 腎関連数値
Na K BUN(尿素窒素) クレアチニン
検査値 143.0 3.72 20.8 0.6
基準値 141.0~152.0
mEq/L
3.5~4.8
mEq /L
9.2~29.2mg/dL 0.4~1.4mg/dL

緊急治療の必要な状態を脱したので、退院となりました。
フロリネフは1日1錠で治療継続し、以降かかりつけ医で定期的な血液検査を受けることになります。

 


 

改めて数値を見直すと、初期の段階がかなり危険だったこと、そして迅速な治療の成果が如実に現れていることがわかりました。
緊急時に備えて、近隣の動物救急センターを調べておくことをおすすめします。

この記録が、アジソン病を抱える子とその飼い主さんの参考になれば、と思います。

 

お世話になった病院
かかりつけ医
高野台どうぶつ病院
救急病院
ER練馬 動物救急センター

 

 

 

コメントを残す